生存証明として.10.12

読書感想として。
新聞などの書評で取り上げられていた

「クララとお日さま」
カズオ・イシグロ著
土屋政雄訳
早川書房

読み終えました。

図書館で予約した時は、78人予約待ちで一瞬気が遠くなりましたが、それでも待つことにして貸し出しの予約をしたのですよ。
ずいぶんたってから図書館より貸し出し可能のメールが届いて、実物を手にしてみたら

「次に予約が入っております
なるべく早めにお返しください」

のシールが表紙に貼られているし。
(初めて見たよそんな注意書き)
以下、頭の悪い白石の勝手気ままな読書感想(ネタバレ含む)ですので、興味のある方はどうぞ。

この作品は分類上はSFに入ると思いますが。
…ものすんごい不親切、つーか、説明してくれない作品じゃないですか?

開始2ページ目で男子AF・女子AFという言葉が出てくるけど、それがなんなのか会話文でも地の文でもいっさい説明してくれないし。
「向上処置」を受けられる子供と受けられない子供が出てくるけど、それがどんな処置なのか、受けられない人々がいるのは経済的な問題だけなのか、も描いてくれないし。

些細なことかもしれないけど、
「この舞台はどんな世界なのか? 実際の世界とどれくらい違うのか?」
が気になってしまいました。

んで衝撃のラスト。
(人によってはそうではないかもしれませんが)

病弱な少女、ジョジーの人工親友(AF)として買われたクララだけど、ジョジーが無事に成長し、大学進学のため家を離れる日にジョジーがクララに別れを告げた後に。

クララは廃品置き場にて、過去を回想している時に、クララが売られていた店の店長に会い、どんな生活を送っていたかを店長に話す。

…それでいいのかAF…。
リサイクルとかしないの?! と思ったけど、リサイクルの方がAFにとってより残酷?
んじゃAFにとっての幸福って何?
また別の子供の親友として生きるのもそれはそれで辛いか?
ではAFたちは何のために生まれてきたのさ〜〜〜!!

等々、本筋とは別の事が気になってしまいました。
(著者のイシグロ氏が描きたかったテーマではないかもしれませんが)

この作品のテーマを読みとれなかった底の浅い感想文だとは思いますが、まぁ白石の書いた駄文として。

他にも書きたい事があるので、また後日。

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