個人的なメモがわりとしての読書感想文。
ネット上で軍事評論家が、
「アメリカでトランプ大統領が再選した理由の一部分が書かれているのではないか?」
としてお勧めしていた
「実力も運のうち 能力主義は正義か?」
マイケル・サンデル著 早川書房
を図書館で借りて読み終えました。
難しくて完全に理解できたとは正直言って言い難いですが、
アメリカ社会ではエリートと非エリート間での分断がかつてないほどに拡大していて、非エリートとされる人々の絶望がトランプ氏を再選させたのではないか?
学歴やスキルを身につけられなかった人を、福祉の対象として見るのではなく、共に社会を作り、社会の発展に貢献する人々なのだと認識しよう。
他にもたくさん書いてあったけど、白石にもよく理解できたのはこれらの点でした。
読み間違えとかはないはず。
…多分。
この問題、現在の日本でも他人事ではないですよね。
この本の中では哲学を最近の出来事にも絡めていて、だからこそ哲学的考え方であっても身近に感じられました。
大災害を神の罰とする説明にて、東日本大震災時の都知事の「震災は天罰」発言も取り上げられていました。
…世界的なベストセラーになった本書でね…。
「大災害を神の罰として説明することは、キリスト教的な摂理主義に限られた現象ではない。2011年に壊滅的な地震と津波が日本を襲い、原子力発電所のメルトダウンを引き起こしたとき、東京都知事で歯に衣着せぬナショナリストの石原慎太郎は、この出来事を日本の物質主義に対する「天罰」であるとした。「津波をうまく利用して我欲を洗い落とす必要がある。積年たまった
日本人の心のあかをね」と、彼は語っている」(P68 「偉大なのは善良だから」ー能力の道徳の簡単な歴史)
…当時もとんでもない発言だと思ったけど、この本によって世界に再確認されたかもしれないと思うとね…。
もしここの部分が講義で使われて、もしそこに日本人がいたらいたたまれないよな…。
この文章を入力したら、この本を図書館に返却しに行かないと。
(催促メールがすでに届いている)
他にも書きたいことがあるので、また後日。