バイオリン工房見学会.08.23

生存証明がてらに。
通っているバイオリン教室にて、バイオリン工房の見学会が企画されたので行ってきました。

なんでも教室に通っている子で

「夏休みの自由研究にバイオリンの事をやりたいです!」

と言った小学生の子がいたらしく、希望に沿うように先生が企画してくれました。
…それにしても最近の小学生の自由研究の選択ってすごいですね…。
私なんて夏休みの自由研究なんて、蟻の巣穴を眺めていたか、蝉の抜け殻を集めるくらいしか思いつきませんでした。

友人Tを誘ってみたところ、彼女も興味があるとの事で、二人で行ってきました。

工房の職人さんがスライドを駆使して工程を説明してくださいました。

バイオリンの表板と裏板で材質が違うとか、バイオリンのあのカーブは機械ではなく、一つ一つ丁寧に切り出しているとか、バイオリンの黒い指板は色を塗っているのではなく、黒檀という元々黒い木材を使用しているとか、思い込みを訂正できて本当に良かったです。

工房内は企業秘密もあるので、撮影を許可された時間で、組み立て前のバイオリンや道具などを撮影してきました。

テーブルに並べられた材料や道具。

バイオリンの表板と裏板。
表板は軽い材質の木で、裏板は重く強度のある木材を使っているとの事でした。

上の穴の開いたのは楽器の型。
これに沿って横板を曲げていくそうです。
(横板は裏板と同じ木材を使用するそうです)
その下の黒い木材が指板。
長く使ったバイオリンは、指を抑えた場所がへこんでいるそうです。
…アタシのバイオリンの指板はツルツルです…。

指板の隣はネック部分。
ずいぶん厚みがあるなー、と思っていたら。

渦巻き部分を一巻きづつ掘り進めていくそうです。
渦巻きの中心の高い場所から、渦巻きの底の部分までを一巻きづつ掘り進めていくそうです。
…ものすごい工程ですよね…

こちらの道具で削っていくそうです。
日本の鉋(カンナ)は手前に引く動きですが、西洋の鉋は押し出す動きだそうです。

こちらの工房ではバイオリンの工程を同じ人が全て受け持つそうです。
安いバイオリンでは分業制で作られていて安くできるけれど、それだと職人さんたちはバイオリンそのものに思い入れがないかもしれません、とおっしゃっていました。

下の短い細い木はバイオリンの中に添えられる魂柱(こんちゅう)
先生曰く、中に魂柱が無いバイオリンを一度弾いたことがあるけれど、蚊の鳴くような音しか出なかったそうです。
大事な部分だからこそ「魂」柱、と名付けられたとの事です。

家に帰って自分のバイオリンを見たら、見方が少し変わったかもしれません。
…本当は普段からもうちょっと丁寧に扱うべきなんですけどね…。

他にも書きたい事があるので、また後日。

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