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2008年01月11日
mousouの匣
先日京極夏彦原作の「魍魎の匣」を観てきました。
以下ネタバレ含む感想文です。
この映画の見所はといえばやはり回想シーンにおける京極役である堤真一氏の陸軍将校姿でしょうね〜。
(初めて知りましたが、堤氏は何を着ても似合いますね)
他は…終盤近く、ぶら下がった状態の京極氏を関口氏がくるくる回すシーン?
たぶん一つだけ、お馬鹿な白石にも言える事は。
この映画に第四十九回日本推理作家協会賞を受賞した「魍魎の匣」は期待してはいけない、という事でしょうか。
だってさー。
ただ生かすためだけに四肢を切断された加菜子を哀れみ、彼女のために激昂する木場の旦那のシーンは無かったし。
(謎にもしないで最初っからその状態の加菜子をスクリーンに晒しちゃうし)
増岡さんはただの財産ねらいの悪人になっちゃうし。
(増岡さんはなぁ、陰険キャラかと思いきや、敵対した陽子に信じて貰えなくて拗ねて、んであとには京極のあの長い講釈を興味津々で聞くツンデレキャラなんだぜ!)
何よりラスト、京極の
「幸せになることは簡単なんだ。
人を辞めてしまえばいいのさ」
のセリフが無い!
あれだけ長い原作の映像化、というのは無理、というのはわかっていますが、以前小規模劇団が上演した「魍魎の匣」を観る機会があり、その出来のすばらしさに感動したから余計に
「これは『魍魎の匣』じゃな〜〜〜〜〜〜い!!!!」
と叫んでしまうわけですよ。
ちなみに映画上映してしばらく、椎名桔平氏演じる関口巽氏がわからなかった私。
だって、あの関口氏だと間違っても鬱にはならず、さわやかにスマートに効率よく仕事してくれそうじゃないですか?
(前作の永瀬正敏の方がまだ原作のイメージがあるよーな気が…。そういえば前回監督だった実相寺昭雄監督ってもう亡くなられているんですよね)
今月はティム・バートン監督の「スウィーニー・トッド」も公開されるので、そちらを楽しみにするとします。
(あと「アース」も公開するんだったっけか)
投稿者 singer-cat : 2008年01月11日 22:47