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2006年02月17日
老人と大木
大変遅ればせながら「老人と大木」見ました〜。
「わしゃ、40年もこの木を世話してきたんじゃ」
「この前の戦争の時…」
じーさん、20年ばかりズレちゃいませんか? とツッコミ処があったものの、流れとしては原作通り。
(なんで60年前の戦争じゃダメなの? そりゃ原作の「大正12年の大震災の時…」じゃ、おじいさん、アナタ一体おいくつなんですか、と言いたくなるけどさ)
原作ではおじいさんがケヤキの木のためにたった一人で奮闘しますが、アニメでは和登さんや久美子ちゃんの味方も一緒。だからこそおじいさんの「もういいんじゃ」の言葉が、本当に絶望からの言葉なのだと思えます。
アニメなりのアレンジがあったものの原作通りなので原作ファンとしては安心して見る事ができました。
(小さな声で)
作画もかわいい系の絵なので
「今週も黒男さんかわいいっすね〜〜〜」
などと思っちゃいませんよ。ええ。決して。
おまけとして。
手塚治虫先生のインタビューや講演などをまとめた著書「ガラスの地球を救え」のなかに、「ブラックジャックのジレンマ」と言う章があり、その中で今回の「老人と木」も軽く触れられています。
(生き甲斐をなくした人を助けて、それで本当にその人を助けたと言えるのか?と)
興味のある方はどうぞ。
(アニメではその不安をもらすピノコに、珍しく「私語は禁止だ」と口止めしていますが)
さらにおまけとして。
原作を読み直したら、おじいさんに怒鳴られながら追い払われても、黒男さんは大人しく引き下がるし、その表情もあまり腹立たしそうではありません。
権威をふりかざす人には本気で刃向かう黒男さんも、「ガンコおやじ」には引くのが礼儀と心得ていらっしゃるようです。そこがさらにかわいいです。
投稿者 singer-cat : 2006年02月17日 23:50